見栄を張る消費必要ない コロナの後のブランド同行について

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アフターコロナのファッション消費について

僕もファッション業界人の端くれ、しかも商品開発に携わっているので、アフターコロナのマーケットの状況を思い描き、どのように対応していくのかをシミュレーションしています。

この記事では「僕なりのアフターコロナ」を書き留めておこうと思います。

この記事は僕のメモ代わり。ファッション業界に興味のある方、もしくはアパレル業界にお勤めの方などのお昼休みの箸休め程度に読んでいただけましたらありがたいです。

消費意欲の減退は瞬間的なものかと思う

僕はリーマンショック、東日本大震災の2つの消費動向の落ち込みをファッション業界の中で経験しました。正直リーマンショックは、僕が勤める会社にはほとんど影響はありませんでした。というのも扱っている商品がカジュアルメイン、若年層~40代メンズ向けの商品がメインでしたので、リーマンで経済的なショックを受けた高所得者層がお客様にほとんどいなかったからでした。東日本大震災では、震災のあった3/11~4月いっぱいの売り上げは他のどの業界も同じだったかと思いますが厳しいものがありました。ですが、GW前後から消費を控えていたお客様がストレスをかかえてお店にもどってきて爆買いとまではいかないものの売り上げは持ち返し、その年は東日本大震災があったものの当初予算を達成することができました。洋服に対する消費意欲がなくなることはありませんでした。東北地方の売り上げも(福島にはお店がなかったということもありますが)、その年は前比達成をしていました。

東日本大震災を前例として考えた場合、終息(社会的に何となく平常にもどった雰囲気が出始めた頃)から一か月程度で消費意欲は回復するのです。

このようなことが、アフターコロナでも起こるのではないかと思っています。もちろんコロナの影響で収入が減った方も沢山いらっしゃるわけですが、たぶん、コロナ期間中の売り上げの凹みを埋めるように前比110%くらいの期間がしばらく続くんじゃないかなと思う。

消費動向が変わる

ファッションのトレンドは機能面にフォーカスした商品に移っていくような気がします。そして機能面と価格のバランスが重視されるのではないかと思います。

ファッションに求めるものが「見栄え」から「実質」に代わるのではないかと思うからです。コロナの影響のもとで感じた恐怖や、常識の変化から、既存のカリスマが活かした商売は難しくなるのではないかと思います。

これは経済の状況がこのまま悪くても、逆に一部で言われているような好景気がおとずれたとしても、欲しい物は変わってしまったままだと思います。ちょうどファッションで季節が変わる時のように、例えば、わかりやすいところで言えば、秋冬シーズンに最低気温が10度を下回る日が一日でもあると売れ筋アイテムがカットソーなどから一気に防寒アウターにかわってしまう様に。コロナがあったので売れ筋アイテムの基本的な考え方が「ファッション性+機能性+機能面を考慮した適正価格」にかわるような気がします。

だからと言って、エルメスやルイヴィトンが機能的なバッグを出せば売れるというわけではなく、ブランドのポジションは現在のままで、消費者のお金の掛け方のシェアがどんどん機能的なブランドの方に移るのではないかなとおもいます。

プチプラも難しい時代

高級なものが売れないだけでなく、プチプラも難しくなっていくのではないかと思います。消費者は商品の寿命や安全性も考えて商品を買うようになると思うからです。安いから1シーズンだけ着れればOK!という感性が薄れて、長持ちしそうな物や機能性に価値観や美を感じるようになると思います。

30代・40代メンズのトレンドカラーは黒メインに

業界では2022年くらいまでのトレンドカラーは決まっているのですが、30代・40代メンズにセグメントした場合、周りの環境の厳しさ、もしくは厳しい経験をしたから、カラーは心を引き締めるような黒メインになるとおもいます。今期20SSも黒は根強い人気でしたがトレンドはベージュなど淡い色が台頭していました。ですが、僕が思うアフターコロナはベースがブラック、挿し色に無機質なサックスのもっと薄い色、ピューター、薄いグレーなどが来るようなイメージがあります。

全体のムードはキレイめ大人カジュアルが台頭しそう

このところはウェアリスタやインフルエンサーの台頭などで若めのポップなファッション、本来の洋服の着方にとどまらない自由なスタイリングがうけていましたが、そこもぐっと本来の洋服の着方へと戻るような気がします。機能性を重視した着方、スタイリングがうけるような気がします。

それについては、僕がこのブログで書いている着方やスタイリング、コーデに、更に機能性をプラスしたような着こなしのイメージです。

ひと昔前のシティーコミューターのようなイメージにモードをプラスしたようなイメージとでも言いましょうか。「機能美+サイズ感での遊び」というムードになりそうな気がしています。

商品開発担当者として

この記事の内容は、いつもならGOOGLE KEEPにメモしているような内容なのですが、今日は記事にしてみました。コロナの影響で商品の開発にも遅れが出ています。多分秋冬のスタートはSS商品のセール品が店頭の半分くらいを占めるようになると思います。僕のこの記事の考えを反映したような商品はたぶん、年末年始のカットソーやスウェット、シャツやパンツに反映されることになると思います。各社どのような商品構成にしてくるのか今から楽しみです。

以上、僕の長々としたメモ書きにお付き合いいただきありがとうございました。

このブログは今まで通り「大人のキレイめカジュアル」について書いていきますので引き続きよろしくお願いいたします😌

 

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それでは次の記事でお会いしましょう。引き続きよろしくお願いいたします。

 

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